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(3)-5.イメージトレーニング |
イメージトレーニングをして体のある部位を鍛えているイメージをすると、
実際にその部位を鍛えているのと同じ電気信号が脳から部位に発信されるようです。
具体的に物事や場面をイメージすることで、脳は現実との違いを区別することができないため、
実際に行動をしたときと同じ経験をしたと脳は捉えます。
実際に人前で喋ることが緊張する人は、具体的にその時の人の数・視線や
その場の雰囲気などを想像すると、現実にその場面にいるわけではないにも関わらず
緊張しますよね。
私は極度の緊張やあがり症がある程度治ってからは、イメージトレーニングで
更にいろいろな場面で喋っているとこをイメージして緊張を克服しました。
私が行ったイメージトレーニングの方法とコツをご紹介します。
私は最初、100人以上の目の前で1時間笑いを取りながら堂々と喋ることをイメージ練習していました。
【徐々に理想のイメージへ】
しかし、イメージトレーニングをしたことがある方は分かるかもしれませんが、
数人の前で緊張している私が、最初から高い理想のイメージを想像しても、あまりにも現実の自分から
かけ離れすぎていて、イメージしている最中に「本当にこんな自分になれるの?」という疑問が拭いきれませんでした。
そんなとき私は、最初から理想の自分をイメージはせず、ちょっとでも緊張する場面や状況を何度も何度も
イメージトレーニングして、そのイメージの中で緊張しなくなれば、次のステップとしてイメージの中で相手の人数を増やしたり、
説明する資料の内容を難しくしたり、もしくは、資料なしでスピーチしたりなどに変更して、
段階的に自分の負荷をかけるようにしていきました。
【できるだけ具体的に】
また、イメージは、必ず具体的でなければなりません。なんとなくの感覚で人前に出てなんとなくの資料を
読んで、何となくの説明をしているようなイメージでは意味がありませんし、具体的でないと
恐らく緊張や不安な気持ちはしないでしょう。このトレーニングはあくまで徐々に自分に負荷をかけていく
ものなので、想像力が途切れる場合は、実施してもあまり意味がありません。
具体的なイメージとは、人前で喋るイメージだけではなく、
人前に出る10分前の自分が時計を気にしている仕草、そして、発表の時間になれば、人前に向かう自分
そして、人前に出る際の周りの人の状況、更に、人前に立って周りを見渡し、目の前にいる人たちの
顔や視線も具体的にイメージします。視線がこちらに向けている人や下を向いている人、できるだけ具体的に
イメージします。より具体的にイメージすることにより、脳は実際に大勢の前にいる状況と変わらない体験をしたとして認識します。
【感情は楽しく】
イメージトレーニングをしているときは、多少の緊張はしますが、その緊張を嫌がらず
必ず楽しくウキウキした気分、そして、得意意識があるイメージをしていることが大切です。
更に、イメージの中で人前での一通りの行為が終わったら、頭の中で「できた」「気持ちいい」「オレ、すごい」
という喜びの言葉を叫ぶことで、無理やりにでも自分自身によい感情を植えつけましょう。
よい感情を植えつけることで、脳はまたそのよりよい感情を探すため、よりポジティブな考え方に向かいます。
あと、注意点としては、極度の緊張を感じる場合は、やめましょう。
私も最初イメージトレーニングをやっていったのですが、
イメージするたびに極度に緊張していて、無理やり緊張に意識が向くように
自分を仕向けている感覚になり、悪化しているような気分となりましたので、
その時はトレーニングをやめて、ある程度人前で喋ることに得意意識がついてから
再開しました。
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